特殊な場合の納税義務判定

納税義務者

会社分割があった場合の納税義務の免除の特例

1. 分割等の場合

(1)新設分割子法人

①分割事業年度(法12①)
分割等があった場合において、次の要件を満たすときは、
新設分割子法人(注1)の分割等があった日からその事業年度終了の日までの間における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、納税義務は免除されない

【要件】
新設分割親法人の基準期間に対応する期問における課税売上高として一定の金額(注2)が1,000万円を超えること
(注1)課税事業者の選択をしているものを除く。
(注2)新設分割親法人が2以上ある場合には、いずれかの新設分割親法人に係るその金額

②分割事業年度の翌事業年度(法12②)
その事業年度開始の日の1年前の日の前日からその事業年度開始の日の前日までの間に分割等があった場合において、
次の要件を満たすときは、新設分割子法人(注3)のその事業年度における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、
納税義務は免除されない。

【要件】
新設分割親法人の基準期間に対応する期間における課税売上高として一定の金額(注2)が1,000万円を超えること
(注3)課税事業者の選択又は前年等の課税売上高による特例により課税事業者となるものを除く。

③分割事業年度の翌々事業年度以後(法12③)
その事業年度開始の日の1年前の日の前々日以前に分割等 (注4) があった場合において、
次の要件を満たすときは、新設分割子法人(注3)のその事業年度(注5)における税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、
納税義務は免除されない。

イ その事業年度の基準期間の未日に新設分割子法人が特定要件に該当す
ロ 新設分割子法人の基準期間における課税売上高として一定の金額と新設分割親法人の基準期間に対応する期間における課税売上高として一定の金額との合計額が1,000万円を超えること (注4 )新設分割親法人が2以上ある場合を除く。
(注5)基準期間における課税売上高がL000万円以下である事業年度に限る。

( 2 ) 新設分割親法人(法12④)

その事業年度開始の日の 1 年前の日の前々日以前に分割等 (注4 ) があった場合において、次の要件を満たすときは、新設分割親法人(注3 )のその事業年度(注5 )における課税資産の讓渡等及び特定課税仕入れについては、納税義務は免除されない。
イその事業年度の基準期間の末日に新設分割子法人が特定要件に該当する
ロ新設分割親法人の基準期間における課税売上高と新設分割子法人の基準期間に対応する期間における課税売上高として一定の金額との合計額が
1,000万円を超えること

2. 用語の意義

( 1 ) 分割等(法12⑦)

1に規定する分割等とは、次のものをいう。
① 新設分割
② 一定の現物出資
③ 一定の事後設立

( 2 ) 特定要件(法12③)

新設分割子法人の発行済株式又は出資(自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の50 %超が新設分割親法人及びその特殊関係者の所有に属する場合等であることをいう。

3. 吸収分割の場合

(1)吸収分割事業年度(法12⑤)

吸収分割があった場合において、
次の要件を満たすときは、分割承継法人(注3)のその事業年度(注5)のその吸収分割があった日からその事業年度終了の日までの間における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、納税義務は免除されない。

【要件】
分割法人の基準期間に対応する期間における課税売上高として一定の金額(注6)が1,000万円を超えること

(注6)分割法人が2以上ある場合には、いずれかの分割法人に係るその金額
②吸収分割事業年度の翌事業年度(法12⑥)

その事業年度開始の日の1年前の日の前日からその事業年度開始の日の前日までの間に吸収分割があった場合において、次の要件を満たすときは、分割承継法人(注3)のその事業年度(注5)における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、納税義務は免除されない。

【要件】
分割法人の基準期間に対応する期間における課税売上高として一定の金額
(注6)が1,000万円を超えること

4.留意点

上記の「課税資産の譲渡等」からは、「特定資産の讓渡等」を除く。

新設法人の納税義務の免除の特例

1.  新設法人

その事業年度の基準期間がない法人(注1)のうち、
その事業年度開始の日における資本金の額又は出資の金額が000万円以上である法人をいう。(注)社会福祉法人等を除く。

2.新設法人の納税義務の免除の特例(法12の2①)

新設法人の基準期間がない事業年度に含まれる各課税期間(注2)における課税資産の重裏等及び特定課税仕入れについては、
納税義務は免除されない。
(注2)課税事業者の選択、前年等の課税売上高による特例、新設合併、分割等の特例により課税事業者となる課税期間を除く。

3.調整対象固定資産の仕入れ等を行った場合(法12の2②)

新設法人が、その基準期間がない事業年度に含まれる各課税期間(注3)中に調整対固定資産の仕入れ等を行った場合には、
その仕入れ等の日の属する課税期間からその課税期間の初日から3年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間(注4)における
課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、納税義務は免除されない。
(注3)簡易課税の適用を受ける課税期間を除く。
(注4)基準期間における課税売上高が1,000万円を超える課税期間、課税事業者の選択、前年等の課税売上高による特例、新設合併、分割等の特例、又は2の規定により課税事業者となる課税期間を除く。

4.留意点(法5①)

上記の「課税資産の譲渡等」からは、「特定資産の渡等」を除く。

 

特定新規設立法人の納税義務の免除の特例

1. 特定新規設立法人

新規設立法人のうち、次のいずれの要件も満たすものをいう。
(1)新設開始日において特定要件に該当すること
(2)特定要件の判定の基礎となった他の者及び当該他の者と一定の特殊な関係にある法人のうちい
ずれかの者のその新規設立法人の新設開始日の属する事業年度の基準期間に相当する期間における課税売上高として一定の金額が5億円を超えること

2.特定新規設立法人の納税義務の免除の特例(法12の3①)

特定新規設立法人の基準期間がない事業年度に含まれる各課税期間(注1)における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、
納税義務は免除されない。
(注1)課税事業者の選択、
前年等の課税売上高による特例、新設合併、
分割等の特例、又は新設法人が調整対象固定資産の仕入れ等を行った場合の規定により課税事業者となる課税期間を除く。

3.調整対象固定資産の仕入れ等を行った場合(法12の3③)

特定新規設立法人が、その基準期間がない事業年度に含まれる各課税期間(注2)中に調整対固定資産の仕入れ等を行った場合には、
その仕入れ等の日の属する課税期間からその課税期間の初日から3年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間(注3)における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、納税義務は免除されない。
(注2)簡易税の適用を受ける課税期間を除く。
(注3)基準期間における課税売上高が1,000万円を超える課税期間、課税事業者の選択、
前年等の課税売上高による特例、新設合併、分割等の特例、新設法人が調整対象固定資産の仕入れ等を行った場合の規定、又は2の規定により課税事業者となる課税期間を除く。

4. 解散法人がある場合(法12の3②)

新規設立法人が新設開始日において特定要件に該当し、かっ、解散法人がある場合には、その解散法人は特殊な関係にある法人とみなして、1及び2の規定を適用する。

5. 情報の提供(法12の3④)

特定要件の判定の基礎となった他の者は、
新規設立法人から基準期間に相当する期間における課税売上高として一定の金額が5億円を超えるかどうかの判定に関し情報の提供を求められた場合には、これに応じなければならない。

6.用語の意義

(1)新規設立法人(法12の3①)
その事業年度の基準期間がない法人(新設法人及び社会福祉法人等を除く。)をいう。
(2)新設開始日(法12の3①)
基準期間がない事業年度開始の日をいう。
(3)特定要件(法12の3①)
新規設立法人の発行済株式又は出資(自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の50%超が他の者により直接又は間接に保有される場合等であることをい
④解散法人(法12の3②)
新規設立法人の設立の日前1年以内又はその新設開始日前1年以内に解散した法人のうち、解散の日においてその特殊な関係にある法人に該当していたものをいう。

7. 留意点

上記の「課税資産の譲渡等」からは、「特定資産の譲渡等」を除く。

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